盛田株式会社の代表銘柄「ねのひ」は、寒風吹きすさぶ愛知県知多半島の酒蔵で仕込まれます。
知多は、江戸期に銘醸地として名を馳せた由緒ある地。
伝統の製法を受けて醸された酒は、じわりとクセになる芳醇旨口でファンを魅了しました。
盛田株式会社
盛田株式会社は、知多半島で伊勢湾を臨む小鈴谷村で、寛文5年(1665)に創業した蔵です。
初代・盛田久左衛門が、「盛田」の名前で酒造業を始め、約350年の歴史を紡いできました。
ソニー株式会社の創業者の一人である盛田昭夫氏の実家としても知られています。
灘に次ぐ一大醸造地として江戸時代に発展した知多の酒は、「芳醇旨口」で知られています。
盛田が醸す酒は、その知多の伝統を引き継いだ一本。
香り高く、濃厚な旨味が感じられます。
酒の原料へのこだわりも徹底していて、厳選された仕込み水を使用しています。
盛田の眼鏡に叶ったのは、木曽御嶽山から湧き出る自然水。
硬度9.7という超軟水は、特定名称酒の仕込みに最適です。
米も、酒造好適米の最高峰である「山田錦」のほか、愛知県産の酒造好適米「若水」や「夢吟香(ゆめぎんが)」なども使用しています。
厳選された地元の米の存在も、盛田にとって無くてはならないものです。
銘柄「ねのひ」は、全国新酒鑑評会で9年連続受賞の偉業を達成した、盛田の主要ブランドです。
銘の由来は、正月初めの「子の日(ねのひ)」に因んだものです。
平安時代の行事で、正月初子の日に、小松や若葉を摘んで長寿を祝うものがありました。
このほかにも、2014年モンドセレクション金賞受賞の「尾張 男山 大吟醸」などの実力あるブランドを抱えています。
盛田株式会社
愛知県名古屋市中区栄1-7-34
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盛田味の館
盛田の見学ができるのは、愛知県常滑市小鈴谷に佇む「盛田味の館」です。
170年前の醸造蔵を改装して作られたこの場所では、酒造りのほか、味噌や醤油などの製造工程をビデオ紹介がされています。
大きな樽が立ち並ぶ内部スペースには、食事処や試飲・販売コーナーが完備されています。
盛田の酒や食品が味わえるほか、「味の館」限定の商品を購入することができます。
また、ソニーの創業者でもある、十五代目当主・盛田昭夫氏の功績を紹介するコーナーも常設展示されているので、こちらも忘れず見学しておきたい場所です。
開館時間: 10時~16時
入場料: 無料
休館日: 毎週水曜日・お盆・年末年始
予約: 15名以上の団体の場合は、要予約
予約を希望の方は、「盛田味の館」(0569-37-0733)にお問い合わせください。
おすすめの日本酒
全国新酒鑑評会の金賞受賞を記念して限定発売される「金紋ねのひ 金賞受賞酒」。
9年連続の受賞歴が、その実力を物語っています。
地元愛知県知多半島出身の杜氏・濱嶋安伸氏が、工夫を凝らして醸した一本です。
低温でじっくり熟成させることで、華やかな香りと、すっきりとした喉ごしが生まれています。
豊かな旨味が感じられ、バランスの良い味わいです。
日本酒Data
銘柄: 平成26年度 金紋ねのひ 金賞受賞酒
特定名称: 大吟醸酒
使用米: 山田錦
精米歩合: 35パーセント
日本酒度: +2.0
酸度: 1.3
アルコール度数: 16~17度
香り 弱・・・・★強
コク 薄・・★・・濃
キレ 弱・・・・★強
味わい 甘口・・★・・辛口
美味しい飲み方
常温よりも、やや冷やして飲むと、一層キレが感じられます。
雪冷え(5℃)から花冷え(10℃)あたりの温度帯が良いでしょう。
ハマグリの酒蒸しなど、すっきりめの料理と合わせるのが定番ですが、濃い味付けの料理と合わせても、驚きの相性の良さを発揮します。
濃いめの一品に挑戦してみたい方には、鶏や豚のトマトソース煮込みなどをおすすめします。
その他おすすめの酒
愛知県産の酒造好適米「夢吟香」のみを使用して醸した「盛田 純米吟醸 無濾過(純米吟醸酒)」。
吟香の名の通り、穏やかな香りを持つ酒が生まれます。
味わいも、純粋な米の旨味が堪能できます。
こちらも数量限定商品なので、購入はお早めに。
ねのひ~昨今静かなブームになった芳醇旨口の酒~ まとめ
長寿の祝いを由来にもつ銘柄「ねのひ」は、お正月の贈り物としても最適ですが、正月限定とするにはもったいない芳醇旨口。
日常でも、多くのファンに愛される盛田の酒です。