株式会社萬乗醸造は、約360年もの歴史がある、愛知県の蔵です。
しかし、その名前が全国に轟くのは銘酒「醸し人九平次」が誕生してからのこと。
1997年を堺に、改革に改革を重ね、新感覚の日本酒にたどり着きました。
今や世界からも注目される酒蔵の一つです。
株式会社萬乗醸造
萬乗醸造の酒造りの歴史は、政保4年(1647)に始まりました。
15代目である現蔵元は、久野九平治氏。
久野家当主は、代々「九平治」の名を襲名してきました。
1997年に誕生した銘柄、「醸し人九平次」にも使用されている由緒正しい名前です。
萬乗醸造は、「醸し人九平次」が生まれるまでは、大手メーカーの下請けとしての仕込みが多く、自社銘柄の少ない蔵でした。
酒造りも、生産性・合理性を重視した、大量工業的な方法がメインであったと言われています。
しかし、1997年に15代目九平治が「醸し人九平次」を生み出すとともに、酒造りの方法も大きく方向転換することになりました。
手造りの仕込みに戻り、現在では、純米吟醸と純米大吟醸のみを醸す蔵として名を馳せています。
その後も改革は続き、2010年には「米を育てることからの日本酒造り」への挑戦が始まります。
農家に任せきりになるのではなく、米作りを自ら知ることが、新たな酒造りに繋がると信じてのことです。
兵庫県黒田庄町では、シーズン中に住み込むスタッフが、自社田にて山田錦を栽培しています。
また、2013年には、日本酒に科学反応を起こすべく、フランスに長期研修としてスタッフを派遣しています。
現在は、「ナチュラル感」という土俵において「熟した果実味をベース」とした「気品・優しさ・懐かしさ」が体感できる純米吟醸酒を醸しています。
「醸す品」としての日本酒を広めるため、日々、改革が続く酒蔵です。
株式会社萬乗醸造
愛知県名古屋市緑区大高町西門田41
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おすすめの日本酒
萬乗醸造のフラッグシップ品と言えば「醸し人九平次 別誂(べつあつらえ)」です。
ミシュランで三ツ星を獲得した、パリレストランでも提供される一本で、従来の日本酒では感じられなかった印象が与えられます。
爽やかな果実香、ホワイトチョコを連想させる甘味と、柑橘類の皮のような渋みの調和が楽しい純米大吟醸酒。
クリーミーと評されるその味を、直に味わってみてください。
日本酒Data
銘柄: 醸し人九平次 純米大吟醸「別誂」
特定名称: 純米大吟醸酒
使用米: 山田錦
精米歩合: 35パーセント
日本酒度: ―
酸度: ―
アルコール度数: 16度
香り 弱・・・★・強
コク 薄・・・★・濃
キレ 弱・・・★・強
味わい 甘口・・・・・辛口
美味しい飲み方
「別誂」は、ワイングラスが似合う酒です。
10℃ほどの花冷えにして注ぎ、クルクルと香りを楽しんでから飲んでみてください。
フレンチに合わせても遜色ない純米大吟醸ですが、ワインではカバーしきれないジャンルも得意としています。
チーズやクリームなど、乳製品をメインとした一皿と挑戦してみてください。
味わったことのない旨さの科学反応があります。
その他おすすめの酒
シンプルな若葉色のラベルが目を引く「醸し人九平次 純米大吟醸『黒田庄に生まれて、』(純米大吟醸酒)」。
黒田庄で自社栽培した山田錦を50%まで磨いて仕込まれました。
醸し人九平次シリーズの中でも、柑橘系の香りが最も楽しめる一本。
酸味も特徴的で爽やかです。
醸し人九平次【かもしびとくへいじ】~ナチュラル感を楽しむ新感覚の日本酒~ まとめ
代々の九平治が醸してきた萬乗醸造の酒は、15代目蔵元の時代に花開きました。
従来の日本酒では感じられない、新感覚の一本を求める方は、「醸し人九平次」をご賞味あれ。
“醸し人九平次【かもしびとくへいじ】~ナチュラル感を楽しむ新感覚の日本酒~株式会社萬乗醸造” への1件のフィードバック