亀の尾

「清泉」を醸す久須美酒造株式会社は、栽培の難しさから途絶えかけた幻の米「亀の尾」を復活させた酒蔵として有名です。

酒造りにかける情熱は、漫画「夏子の酒」のモチーフにもなりました。

新潟の自然の恵みと、人情が合わさって、生みだされた銘酒です。

久須美酒造株式会社

久須美酒造久須美酒造は、天保4年(1833)の創業以来「日本酒は、土地の米と水と人情と自然が醸す風」という言葉を大切にしながら、酒を醸してきた酒蔵です。

昔から清水屋の屋号で呼ばれてきたことから分かるように、清らかな湧水を持つことが、代表銘柄「清泉」の由来となっています。

蔵の裏手にある杉山が育んだ水は、新潟県の名水三十六選にも選ばれた名水で、仕込み水に用いられています。

杉山を守ることが良い水を得ることに繋がるため、代々、杉と共に生きてきた蔵でもあります。

また、酒米作りに関してもエピソードがあり、幻と呼ばれた米「亀の尾」を復活させた蔵としても知られています。

味や質に恵まれていながら、倒伏しやすく病害虫に弱いことで途絶えかけていた米を、自家栽培することで蘇らせました。

これは、亀の尾から醸した酒の旨さを、越後杜氏の長老から伝え聞いた6代目蔵元の久須美美記廸氏の情熱が実を結んだ結果です。

幻の米で酒を醸したい一心で、1500粒の種籾から3年かけて栽培に成功し、純米大吟醸「亀の翁」を誕生させました。

このエピソードは、漫画「夏子の酒」のモチーフとなり、和久井映見主演で平成6年にテレビドラマ化されたことで、広く知られるようになりました。

酒造りに情熱を傾ける久須美酒造では、新潟県の自然の恵みを受けながら、今日も越後杜氏が丁寧に酒を醸しています。

久須美酒造株式会社
新潟県長岡市小島谷1537-2

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おすすめの日本酒

清泉 大吟醸酒 生貯蔵酒 720ml

年に1回、2月限定で発売される「清泉(大吟醸酒)」が、清泉ブランドの一推しです。

わずか500本という定数出荷のため、入手が難しい、貴重な大吟醸酒となっています。

ゆっくりと低温発酵させ上槽した後、1年の熟成期間を経て瓶詰めされた一本には、上品な香りとまろやかな風味、キレのある喉ごしが封じ込められています。

ぜひ解き放って堪能してほしい酒です。

銘柄: 清泉
特定名称: 大吟醸酒
使用米: 山田錦
精米歩合: 40パーセント
日本酒度:
酸度:
アルコール度数: 16~17度

香り  弱・・・★・強
コク  薄・・・★・濃
キレ  弱・・・・★強
味わい 甘口・・★・・辛口

美味しい飲み方

こごみの胡麻和えまず、10℃以下の雪冷えや花冷えでいただいてみてください。

味に深みを出したい場合は、は40℃ぐらいのぬる燗にすると良いでしょう。

大吟醸酒の魅力が広がります。

飲むときは、新鮮な食材を活かした料理に合わせると最高です。

2月に出荷される酒なので、たらの芽、こごみ、ふきのとうといった春採れの山菜を使ってみるのも良いでしょう。

天ぷらや胡麻和え、煮物など、山菜尽くしと一緒にいただく清泉も格別です。

その他おすすめの酒

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清泉(きよいずみ)

言わずと知れた、漫画「夏子の酒」に因んで醸された「夏子物語(吟醸酒)」は、蔵元の酒造りに対する姿勢が分かる一本。

優しい香りと、きめ細やかですっきりとした味で楽しませてくれます。

瓶のまま湯煎が可能なので、燗にしやすいのも嬉しいポイントです。

清泉【きよいずみ】~『夏子の酒』のモチーフとなった伝説の酒蔵~ まとめ

良質の清水を得るために杉山を守り続け、旨い酒のために幻の米を復活させた久須美酒造。

銘酒「清泉」の旨さの裏には、そんな蔵元の情熱が隠されています。

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