鳥取県にある千代むすび酒造株式会社は、こだわりの水と蒸し米で造る上質なお酒が評判の蔵元で、代表酒銘は社名と同じ「千代むすび」【ちよむすび】です。
本物・安心・健康をテーマに、美味しいお酒を造っています。
千代むすび酒造株式会社
千代むすび酒造の創業は慶応元年(1865年)です。
鳥取県境港市で日本酒の醸造を始め、市内で何度かの移転を経て現在5代目の社長のもとで酒造りが行なわれています。
酒銘の「千代むすび」とは、永久に変わることのない人と人の固い絆を結びたいという願いのもとに付けられました。
愛情や友情の深さを表わす言葉でもあり、慶事にもぴったりの名前となっています。
強力 ~鳥取県産の酒米へのこだわり~
使用する酒米は地元産にこだわり、「強力」【ごうりき】、「山田錦」、「五百万石」といった品種のほとんどが鳥取県産のものです。
全量を自家製米とし、最善の状態で仕込みに入れるようにしています。
酒造りの工程でも特に力を入れているのは「蒸米」【じょうまい】、つまり酒米を蒸し上げる工程です。
この工程では大小2機の甑【こしき】を使い分けつつ、間接蒸気による蒸しを行なって理想的な蒸し米を作り上げています。
軟水で造る酒
仕込水は島根県雲南市大東町にある、やや軟水の性質を持つ水を使用していますが、酒蔵から距離があるため仕込みの時期には毎日トラックで約1時間をかけて水を汲みに行かなければなりません。
それでも、中国山地の山麓という人里離れた抜群の環境のもとで得られる良質の水のために毎日そうしています。
仕込みは低温での管理をしっかりと行ない、とりわけ大吟醸酒と吟醸酒は小規模のタンクを使った小仕込みとすることで高品質な醸造ができるようにしています。
こうした取り組みの成果により、全国新酒鑑評会では2年連続で金賞を受賞したり、鳥取県新酒鑑評会で最優秀賞(県知事賞)を受賞したりと高い評価を受けています。
酒蔵見学
個人でも団体でも酒蔵見学が可能です。
1組10名までのグループを作って実際の酒蔵に入り、およそ20分ほどかけて酒造りの工程を説明してもらえます。
仕込み期である冬期には、酒造りを熱心に行なっている蔵人たちの姿をすぐ間近で見ることができます。
実際の酒蔵の見学になるため、酒蔵見学の当日は納豆とヨーグルトを食べないように注意が必要です。
これは、枯草菌や火落ち菌の繁殖による酒蔵の汚染を引き起こさないために、必ず守らなければならないルールとなっています。
酒蔵見学に行かれる方は、その日は朝から納豆やヨーグルトを食べることは絶対にやめましょう。
酒蔵見学のマナーについては「酒蔵見学のマナー」の項を参照してください。
千代むすび酒造株式会社
〒684-0004 鳥取県境港市大正町131
TEL 0859-42-3191
FAX 0859-42-3515
アクセス
JR境港駅より徒歩で2分
米子空港より車で15分
中国自動車道米子インターチェンジより車で40分
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おすすめのお酒
いちおしは「千代結び 純米吟醸 強力50」です。
「強力」は「ごうりき」と読みますが、これは鳥取県だけで栽培・使用されている酒米の品種です。
香りは穏やかで、味わいは米のうま味が凝縮されて濃醇さを感じさせます。
ちょうど良い酸味によりキレのある後味のお酒に仕上がっています。
日本酒データ
銘柄: 千代むすび 純米吟醸 強力50
特定名称: 純米吟醸酒
使用米: 強力
精米歩合: 50パーセント
日本酒度: +5.0
酸度: 1.6
アルコール度数: 16度
香り 弱・・★・・強
コク 薄・・・★・濃
キレ 弱・・・★・強
味わい 甘口・・・★・辛口
おすすめの飲み方
純米吟醸酒は冷やして飲むのが普通ですが、このお酒はあまり冷やしすぎないくらいがベストです。
料理との相性は良く、特に煮魚などの味の濃い料理や中華料理などとはうまさの相乗効果が期待できます。
その他のおすすめのお酒
蔵元最高級の純米大吟醸酒「千代むすび 純米大吟醸 強力40」もおすすめです。
鳥取県産「強力」を贅沢に40%まで磨いて使用したこのお酒は、「強力」ならではのお米の旨さと豊かな香りが堪能できます。
キレが良くすっきりした味わいに仕上がっていますので、飽きのこないお酒でもあります。
千代むすび~間接蒸気による蒸米と鳥取県産強力、そして仕込み水にこだわった上質酒~ まとめ
千代むすび酒造株式会社は、ふくよかな味と香りを持ちつつも後口はすっきりとした美味しいお酒を造っています。
ぜひご夫婦で、あるいは気の合う仲間と「千代むすび」をお楽しみください。