銘酒「国士無双」を醸す、高砂酒造が蔵を構えるのは、北海道の旭川。
真冬の最低気温は-20℃にも達する、極寒の地です。
厳しい寒さを逆手にとり、醪の長期低温発酵や酒の低温熟成など、旨い酒造りに活用しています。
北海道の気候が生み出す、酒の味は絶品です。
高砂酒造株式会社
旭川は、北海道の灘とも呼ばれる、酒の名産地。
明治32年(1899)に創業された高砂酒造株式会社は、旭川の酒蔵の中でも4番目に古い歴史を持つ蔵元です。
もとは小樽山酒造の名前で酒造業を営んでおり、大正15年に、全国酒類品評会金賞受賞を受けた北海道初の酒蔵として名を馳せました。
高砂酒造と名を改めたのは、昭和30年代のころ。
旭川の他の酒蔵と合併したことがきっかけとなりました。
日本での最低気温も記録したことがある、地元の寒冷な気候は、酒造りを行なううえで大切な要素となっています。
豊富な積雪を誇るため、良質の水に恵まれ、米づくりにも適した土地でもあります。
醪を長期低温発酵させることで、キレのある味わいの酒を醸すことも可能です。
平成9年には、雪の中にタンクを埋める「雪中貯蔵」という、独特の貯蔵法で酒を熟成させることに成功しました。
搾りに関しても、雪氷室搾りが行われています。
年間積雪量が7メートルと言われる地域ならではの方法でしょう。
代表銘柄は「国士無双」。
国内に二人といないほど優れた人物を意味する言葉に因んで、天下に二つとない酒となるよう名付けられました。
男性的な酒との評判も高い、淡麗辛口の味わいの酒です。
ちなみに、麻雀の国士無双にインスパイアされた「麻雀カップ」なるカップ酒もあります。
カップコレクターからの人気も高いことで有名です。
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高砂酒造株式会社
北海道旭川市宮下通17
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酒蔵見学
こちらの酒蔵見学では、明治42年に建造された酒蔵で、「国士無双」が仕込まれる様子を目にすることができます。
一年を通して見学に訪れることができますが、おすすめの季節は冬。
雪氷室搾りを行なう、国内唯一のアイスドームを見学するチャンスです。
見学時間: 10時・15時
休業日: 土日祝日
予約: 要予約、1回10名限定(先着順)
予約は、電話または公式HPの酒蔵見学申し込みフォームにて、希望日の3日前までに行ってください。
電話: 0166-23-2251(平日8時30分~16時)
申し込みフォーム
おすすめの日本酒
北海道限定販売の「純米大吟醸 国士無双 北海道限定」は、酒米も北海道産の「彗星」を使用しています。
2000年に誕生した、新しい酒造好適米で、淡麗な味わいの酒に仕上がるという特徴があります。
出来上がった酒の味わいは、「彗星」の特徴に応えたスッキリ辛口。
洋梨のような果実香も華やかな純米大吟醸酒です。
日本酒Data
銘柄: 純米大吟醸 国士無双 北海道限定
特定名称: 純米大吟醸酒
使用米: 彗星
精米歩合: 45パーセント
日本酒度: +5.0
酸度: 1.3
アルコール度数: 15~16度
香り 弱・・・★・強
コク 薄・★・・・濃
キレ 弱・・・★・強
味わい 甘口・・・★・辛口
美味しい飲み方
涼し気なボトルのイメージそのままに、冷やしていただくのが一番美味しい飲み方です。
すっきりとした辛味を楽しみましょう。
淡麗の一本に似合うのは、白身魚の刺身です。
おすすめは、北海道産の黒ソイの薄造り。
歯ごたえがあって、地元ではタイよりも美味しいと言われています。
淡白な身に秘められた旨味が、酒の旨味を更に引き立てます。
その他おすすめの酒
「純米大吟醸 雪氷室 一夜雫(純米大吟醸酒)」も味わっておきたい一本。
雪と氷で造られた、直径10メートルほどの半球形雪氷室で、一晩かけて雫搾りされました。
北海道の気候を活用した純米大吟醸酒は、ほんのりした甘さと淡麗な風味が絶品です。
平成2年の発売から注目の的となりました。
国士無双【こくしむそう】~北海道の気候を最大限に生かす酒造り~ まとめ
日本酒は-14℃に達すると凍る中、極寒の旭川で銘酒「国士無双」を醸し続ける、高砂酒造。
しばれる気温を酒造りに生かし、絶品の味わいの一本を仕込みます。