獺祭(だっさい)~味わうための日本酒がエヴァ新幹線「500 TYPE EVA」にも登場~旭酒造株式会社

dassai23日本酒の消費量は、1975年の167万5千kℓをピークに減り続け、2010年には58万9千kℓと35年間でほぼ3分の1になってしまっています。

旭酒造株式会社は、そんな日本酒の消費が減少しつつある中でも快進撃を続ける山口県の酒造メーカーです。

 

旭酒造株式会社

dassai02旭酒造株式会社の創業は昭和23(1948)年で、近隣の5つの酒蔵が合併してできた会社です。

昭和59(1984)年に現社長の櫻井博志氏が3代目の社長に就任し、純米大吟醸酒造りに力を入れ始めます。

当時、旭酒造の年間生産量は126kℓ(1.8ℓの一升瓶で7万本の計算)で、売上高は9700万円と好調でしたが、その後の新規事業に失敗し、売り上げは落ち込んで廃業寸前の状態となり、酒蔵を仕切っていた杜氏に去られてしまいます。

dassaiその結果として、社員だけで酒造りに挑むことを余儀なくされますが、旭酒造はこの状況を逆に利用して大胆な改革に着手します。

200年以上の伝統があった普通酒の「旭富士」を捨て、純米大吟醸酒を醸造することに特化し、なんと杜氏のいない酒蔵を作り上げたのです。

スタッフの平均年齢は酒蔵としては非常に若いものの、ことに純米大吟醸酒に関しては他の酒蔵の10倍の量を仕込むことから、数年でベテランになります。

かつては杜氏の頭の中にだけ存在していた酒造りのノウハウを具現化しながら、苦しんで造った純米大吟醸酒は「獺祭」(だっさい)と名付けられ、平成2年(1990)年に東京進出を果たします。

遠心分離システムの活用によって香りやふくらみを崩すことなく醪から酒を抽出することに成功し、平成4(1992)年には、現在の看板商品「磨き二割三分」を発売、快進撃が始まりました。

 

獺祭の由来

dassai00酒銘は「獺祭」(だっさい)という一風変わったものですが、この意味は旭酒造の所在地が獺越であることに由来します。

「獺」はカワウソのことで、カワウソが捕まえた魚を岸に並べた様子がお祭りのように見えるということで、文筆家などが参考資料等を広げ散らかすことを「獺祭」と言い表していました。

中でも正岡子規が自分を「獺祭書屋主人」と号したことは有名です。

そのようなわけで、伝統や手造りという言葉に安住することなく、変革と革新の中から優れた酒を造り出そうという意味が「獺祭」(だっさい)という酒銘に込められています。

 

味わう酒を目指す獺祭の酒造り

dassai05「獺祭」(だっさい)では純米大吟醸酒が中心です。

原料の酒米は兵庫県産の山田錦を精米歩合50%以下に磨いて使っています。

洗米は、洗米後の米の水分を0.3%以下の精度で厳密にコントロールするために人の手で行なっています。

機械で洗えば人手は3分の1、時間は6分の1で済ますことが可能ですが、最新型の洗米機をもってしてもこの精度を出すことは難しいための選択です。

蒸米工程では伝統的な和釜の技法を活用して、米粒の外側が硬く内側は柔らかい状態に蒸し上げ、45日間の醗酵期間に耐える蒸米を作ります。

dassai07獺祭(だっさい)の麹造りは、一切機械を使用せず人の手によって行なわれます。

お米の状態の微妙な違いを5感と経験によって感じ取りながら麹を造っていきます。

この工程においては機械はまだまだ人には及びません。

旭酒造では、年間を通じて5℃に設定された醗酵室で仕込みを行ないます。

自然の発酵熱ともろみの櫂入れ作業の強弱によってバランスを保ち、緻密な温度管理を実践しています。

dassai10上槽工程の最大の特徴は、日本で初めて導入された遠心分離機の活用です。

無加圧状態でもろみから酒を分離することが可能となり、純米大吟醸酒が本来持っている香りやふくらみなどの美点を崩れることなく抽出します。

瓶詰め工程では冷温瓶詰方式を採用し、せっかくの香りが逃げないように留意しています。

こうして、様々なところにこだわりを持って造られる「獺祭」が目指すところは、「飲むお酒」より「味わうお酒」です。

杜氏なしで四季醸造を始め、年間を通じて良質なお酒を市場へ供給する体制が整えられています。

 

酒蔵見学

dassai08酒蔵の見学には定員があり、予約が必要です。

1度に見学できるのは5名までとなっています。

予約期間は3か月先までで、当日の申し込みや団体での見学には対応できません。

また、現在見学は中学生以上の方に限定されています。

見学は午前11時からと午後2時からの1日2回で、1時間ほどの内容となっています。

本社蔵と獺祭ストアを見ることができ、希望者には有料ですが試飲があります。

予約はインターネットからでも電話でも申し込みが可能ですが、インターネットでの受付が優先されるようです。

なお、酒蔵に入る際に衛生面の対応として帽子や白衣などの実費代金として200円を払う必要がありますが、白衣などは記念品として持ち帰ることができます。

試飲は300円で、「磨き二割三分」、「磨き三割九分」、「50」、「スパークリング50」の4種類のお酒をお試しいただけます。

旭酒造株式会社
山口県岩国市周東町獺越2167-4
TEL 0827-86-0120(受付時間:9時~17時)
FAX 0827-86-0071

 

獺祭ストア

dassaist01獺祭ストア本蔵店
〒742-0422
山口県岩国市周東町獺越2128
TEL 0827-86-0800
月-日・祝 9:00-17:00

獺祭ストア京橋
〒104-0031
東京都中央区京橋3-1 東京スクエアガーデン B1
TEL 03-5542-1623
平日・土 11:00-20:00

獺祭ストア恵比寿
〒150-6090
東京都渋谷区恵比寿4-20-7 三越恵比寿店 B2
TEL 03-3280-0808
月-日・祝 11:00-20:00

獺祭ストア博多
〒810-8680
福岡県福岡市中央区天神2-5-35 岩田屋本店B2
TEL 092-752-3188
月-日・祝 10:00-20:00

 

獺祭が飲めるお店

dassaibar獺祭バー23
平日 11:00-14:30、16:00-24:00
土 12:00-24:00
日・祝 休み

〒104-0031
東京都中央区京橋3-1 東京スクエアガーデンB1
TEL 03-5542-1623

 

 

獺祭 × 新世紀エヴァンゲリオン × 新幹線

dassaieva人気アニメ「新世紀エヴァンゲリオン」の「劇場版:序」に登場する葛城ミサトが愛飲している日本酒がなんと獺祭(だっさい)です。

アニメ「新世紀エヴァンゲリオン」の監督である庵野秀明氏の出身地が山口県であることから縁が生まれたといいます。

また、JR西日本は、新幹線:エヴァンゲリオンプロジェクトと題して「500 TYPE EVA」というエヴァンゲリオンの世界観を車体や内装にあしらった山陽新幹線が登場したことで話題となっています。

「500 TYPE EVA」は、庵野秀明氏の監修、そしてメカニックデザイナーの山下いくと氏の車両デザインによるもので、エヴァに登場する日本酒「獺祭」を車内販売しています。

 

おすすめのお酒

dassai23bu

いちおしはこの酒蔵の代表、「獺祭 純米大吟醸 磨き二割三分」です。

山田錦を23%という極限まで磨き、最高の純米大吟醸に挑戦した1本で、これほどまでに磨くお酒は日本のどこを探しても見当たりません。

もちろん単に磨けば磨くほど良いお酒ができるということはないのですが、このお酒はたまらなく美味しく仕上がっています。

上立ち香はどこまでも華やかで、芳醇なうまみとちょうど良い酸味が調和していて、含み香は蜂蜜を思わせるほど濃密です。

後口はさわやかでありながら余韻が長く続きます。

書籍やテレビなどでも取り上げられるお酒ですが、ぜひ味わってみてください。

 

日本酒データ

銘柄: 獺祭 純米大吟醸 磨き二割三分
特定名称: 純米大吟醸酒
使用米: 山田錦
精米歩合: 23パーセント
日本酒度:
酸度:
アルコール度数: 16度

香り  弱・・★・・強
コク  薄・★・・・濃
キレ  弱・・★・・強
味わい 甘口・・★・・辛口

 

おすすめの飲み方

dassai11このお酒は冷やして飲みましょう。

10℃くらいの花冷えから15℃くらいの涼冷えが最も美味しいところです。

白身魚や出汁のきいた野菜料理など、あっさりとした味付けの料理とよく合います。

山口県といえば名物の河豚刺しがありますが、このお酒と一緒にいただくと最高です。

 

その他のおすすめのお酒

dassaisonosakiその名も「獺祭 磨きその先へ」というお酒があります。

旭酒造の持つ力をすべてぶつけた逸品で、こんなお酒があったのかと感じることでしょう。

美しい香りと複雑に折り重なったうまみや酸味の調和、そしていつまでも続くように感じる長い余韻を楽しめます。

 

まとめ

旭酒造株式会社は、純米大吟醸酒に特化し、そのすべての酒造りを杜氏なしで行なう異色の酒蔵です。

日本酒の新時代を切り拓くのは、このような酒造メーカーなのかもしれません。

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Kitagawa
最後までブログを読んでいただきありがとうございます。 これからも日本酒についての記事を書いていきますのでブログシェアお願いいたします。

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