薩摩切子とは、もともと薩摩で製作され始めた工芸品で、一度は製作が途絶えてしまいますが、その後大阪で復刻されて今に至っている切子細工のガラス製品のことです。
美しい色合いと精緻な文様が特徴のカットガラスです。
薩摩切子を手に入れたいと思う場合、選択肢はそれほど多くはありません。
製作が行なわれている大阪や鹿児島に実際に行くことができるなら本物を手にすることができますが、そうできる人は多くはないでしょう。
そうなると入手するためには、大手の百貨店に行くか通信販売を利用するかの2択になってきます。
百貨店で購入する
しかし大手の百貨店でも、薩摩切子を常に置いているところは少なく、どちらかというと催事の時に販売されることが多いようです。
それでもそのような催事の場合にはそれなりの数の薩摩切子が並べられているため、実際に自分の目で見て、手に取って選ぶことができます。
また、大手の百貨店は信用を大事にしていることから、粗悪品やまがい物を掴まされることはまずないと言ってよいでしょう。
返品や交換も比較的柔軟です。
多少割高になっているとしても、このような点は百貨店で薩摩切子を購入するメリットといえます。
それでも百貨店で薩摩切子を購入する機会はあまりないのが現状のようです。
そこで、多くの人にとって残された手段は通信販売ということになります。
通販で購入する
通販を利用する場合、いくつかの点に注意する必要があります。
特に、信頼のおけるショップであることが何よりも重要です。
商品の扱いや梱包は丁寧でしょうか。
万が一、配達途中で壊れたりした場合には誠意を持って対応してくれるでしょうか。
ぜひとも確認しておきましょう。
実際、メーカーよりも小売店のほうが梱包の質が良い場合が多いですし、返品や破損の対応も良い場合が多いです。
オークションや楽天市場などの場合は、寄せられているレビューなどを参考にするとよいですが、あまりお勧めしません。
壊れ方の違い
薩摩切子はクリスタルガラスの製品であり、急激な温度変化があると割れてしまいます。
冷えた器に熱いお湯を注ぐと、まず割れます。
しかしこのようにして割れてしまった場合と、配送時に割れてしまった場合とでは割れ方が異なります。
配送時における割れの多くは、切子細工により比較的弱くなったカット面にそって割れるのに対し、お湯を入れるなどの温度変化によるものは細工に関係なく割れてしまうのです。
こだわりのある店を選ぶ
通販のお店を利用する場合のもうひとつの注目点は、薩摩切子を製作している工房や職人と良い関係が築かれていて、商品に対する深い知識と愛着があるかどうかということです。
そういうこだわったお店を探すとよいでしょう。
さらに、薩摩切子は決して安くはなく、それなりの値段がするものだということも覚えておきましょう。
本物の薩摩切子だと思って買ったのに、実は中国製だということもあるのです。
もっとも、正直にそのように表記しているお店もあります。
まとめ
薩摩切子は、丁寧に使用すれば一生ものだと言われています。
通販で購入することにしたなら、たとえ多少高くつくことになっても、きちんとしたお店を利用するようにしたいものです。