櫻正宗~日本酒史を語るには避けて通れない宮水の発見と協会一号酵母の頒布。これが正宗の元祖だ!~櫻正宗株式会社

yakimarerabel正宗と名の付くお酒はたくさんありますが、「櫻正宗」がその元祖だと言われています。

この伝統ある清酒を造り続けているのが、櫻正宗株式会社です。

口当たりがよくやや辛口の酒質が櫻正宗の特徴です。

 

 

2016-04-06-10-17-04

 

櫻正宗株式会社

p1010706この蔵元は、灘五郷のひとつである魚崎郷を本拠地としている、まさに老舗中の老舗です。

その創業は寛永2年(1625年)にまでさかのぼり、兵庫県の池田荒牧村(現在の伊丹市)で酒造りをスタートさせました。

創業時の酒銘は「薪水」【しんすい】で、当時の役者の名前から名づけられたとされています。

しかしながら、この酒銘がいまひとつ酒を飲む男性客に好まれないということで、天保11年(1840年)に「正宗」が酒銘とされました。

 

櫻正宗の由来

193210313s正宗という酒銘は、当主が城国深草の元政庵、瑞光寺の住職を訪ねた時に、その机の上に置かれていた仏教の経典に書かれた「臨済正宗」という文字を見て思いついたとされています。

「正宗」は「せいしゅう」と読み、ちょうど「清酒」に発音がよく似ていたこともあって決定されたようです。

そのようなわけで、当初は「正宗」と書いて「せいしゅう」と読んでいましたが、やがて一般の人々から「まさむね」と読まれるようになり、その読み方が定着してゆきました。

 

正宗の流行と櫻正宗

96958a9c93819b9ae3e5e2e2e18de3e5e2e3e0e2e3e19393e082e2e2-dsxbzo5089853023012013000004-pb1-3江戸時代には、この「正宗」という酒銘が非常に流行し、いろいろな蔵元がこの酒銘で酒造りを行なっていました。

現在でも名前に「正宗」と付くお酒が多いことにその名残が見られます。

明治に入って商標制度が設けられた際、多くの蔵元がこの名で登録しようとしたため、「正宗」は普通名詞として扱われ、この名での登録が受理されないという事態となりました。

そのため、日本の国花である櫻の字を頭に付け「櫻正宗」として登録したのです。

 

「正宗」の元祖!~宮水の発見と協会一号酵母の頒布~

yjimageそれでも、歴史から見て「櫻正宗」は「正宗」の元祖といってもよいでしょう。

この蔵元には他にも有名なエピソードがあります。

灘の酒の仕込み水としてその名をとどろかせる「宮水」ですが、この水は櫻正宗の六代目当主、山邑太左衛門が発見したとされています。

さらに1906年(明治39年)には、官立醸造試験所の高橋技師により、櫻正宗の酒母から酵母が分離され、これが「協会一号酵母」として日本醸造協会から全国の酒蔵へ頒布されることになりました。

確かに櫻正宗は日本酒の歴史を語る上でも避けて通れない蔵元と言えます。

mizu_1

宮水の発見

 

阪神淡路大震災の被害

10031712_main現在の場所に移転したのは江戸時代の末期で、それから200年にわたって内蔵(1973年に兵庫県の重要有形文化財として指定)で酒造りが行なわれてきましたが、阪神淡路大震災で大きな被害を受け、門以外全ての建物が倒壊してしまいました。

現在は震災の前の年に完成した櫻喜蔵で醸造を行なっています。

なお、倒壊を免れた内蔵の門は現在、記念館の入り口として活用されています。

その酒銘と調和して、酒蔵や記念館、さらには酒蔵付近のゴルフ練習場の敷地などにも多数の桜の木が植えられ、花の季節には目を楽しませてくれています。

 

食中酒へのこだわり

f5b5f008a6294efcd5e2b881c7b0a723f471c1f3-84-2-9-2櫻正宗はすべてのお酒が自社の蔵でこだわりをもって醸造されています。

普段飲む酒こそ美味しくなければならないという考えのもと、あえて手に取りやすい価格で販売できるように企業努力が払われています。

その品質にも定評があり、全国新酒鑑評会や他の各種品評会で賞を多数獲得しています。

 

櫻正宗記念館 「櫻宴」

floor櫻正宗記念館「櫻宴」は、「正宗」発祥の誇りを後世に伝えるとともに、地域振興も兼ねて灘五郷の中心である魚崎郷に建てられたものです。

展示スペースには、櫻正宗の400年の歴史を物語る酒造道具や、昔懐かしい看板・酒瓶・ラベルなど、ここでしか見られないものが多数展示されています。

昔ながら酒造りの工程を収めた貴重なVTRも見ることができます。

オリジナルの酒ラベルを作ることもできるということです。

また、毎年蔵開きの時には、酒蔵見学会、新酒振る舞い、ライブパフォーマンスなどの催しがあり、ファンを楽しませてくれます。

 

櫻正宗記念館 櫻宴

所在地: 〒658-0025 神戸市東灘区魚崎南町4-3-18
定休日: 火曜日
お問い合わせ先: TEL 078-436-3030 FAX 078-436-3033
電子メール: sakuraen@sakuramasamune.co.jp

 

呑処 三杯屋

sanbaiya_3ここでは、古くから愛されてきた日本の伝統文化としての日本酒をおいしい肴と共に気軽に味わうことができます。

ただし、その名の通り1日3杯までに制限されています。

全部で25の酒質のお酒が用意されていますが、1つクリアするごとにスタンプを1つ押してもらえます。

全25種のスタンプをそろえると、称号とオリジナル酒器がもらえる仕組みです。

この称号には5段階(第1章:稀(まれ)、第2章:朱稀(しゅまれ)、第3章:焼稀(やきまれ)、第4章:金稀(きんまれ)、第5章:正宗(まさむね)の5段階)あり、全てのスタンプをそろえることでランクアップします。

これら5つすべての章を制覇すると、きき酒検定を受けることができ、この検定に合格すると「櫻正宗酒博士」という称号と、オリジナル酒器が手に入るという、なかなかにマニアックなイベントを開催しています。

営業時間: 午後5時~午後10時(ラストオーダーは午後9時です)
定休日: 火曜日

 

ショップ 櫻蔵

shop記念館での見学後にはこのショップで、各種の日本酒と特産品のおつまみなどを実際に購入することができます。

営業時間: 午前10時~午後7時
定休日: 火曜日

 

酒蔵へのアクセス

毎年11月の第1土曜日に蔵開きが行なわれ、新酒振る舞いや酒蔵見学などのイベントを開催しています。

兵庫県神戸市東灘区魚崎南町5-10-1

map

自動車: 阪神高速3号神戸線 西行き「魚崎」ランプより南へ約2分
同東行き「摩耶」ランプより東へ約15分
阪神高速5号湾岸線「魚崎浜」ランプより北へ約3分

電車: 阪神電車で「魚崎駅」下車(梅田駅から約25分、三宮駅から約10分)、南へ徒歩5分
JR神戸線で「住吉駅」下車(大阪駅から約20分、三ノ宮駅から約10分)、六甲ライナーに乗り換え「魚崎駅」下車、南へ徒歩5分
新幹線「新神戸」駅からタクシーで約20分

飛行機: 神戸空港からタクシーで約40分

 

おすすめのお酒

sakura-yakimare1800いちおしは何といっても「櫻正宗 焼稀 生一本」です。

兵庫県産の山田錦を100%使用した純米酒で、キレ味が良く、かつ優しいうま味がたまらない1本です。

ちなみに「焼稀」という語は、江戸時代にこの酒蔵の上等酒に「稀」の焼印が押されていたことに由来しています。

愛飲家たちは櫻正宗の高級品を焼稀と呼んでいたということです。

 

日本酒データ

銘柄: 櫻正宗 焼稀 生一本
特定名称: 純米酒
使用米: 山田錦
精米歩合: 70パーセント
日本酒度: +2.0
酸度: 1.5
アルコール度数: 15~16度

香り  弱・・★・・強
コク  薄・★・・・濃
キレ  弱・・・★・強
味わい 甘口・・・★・辛口

 

おすすめの飲み方

ihttp%3a%2f%2fimage-excite-co-jp%2fjp%2ferecipe%2frecipe%2f3%2f5%2f355fe80bcae451c892bc40016a231e91%2ff387fe5ef182d14be90fbd2bbda4a21fいろいろな飲み方がありますが、やはり冷やして、あるいは常温がおすすめです。

お燗をする場合はぬる燗がよいでしょう。

しっかりとした味つけの和食との相性が抜群で、マグロやカツオなどの赤身のお刺身や豆腐のみそ漬け、いかなごのくぎ煮などと一緒にいただくと、堪えられません。

 

その他のおすすめのお酒

sakuramasamune-shumare720本醸造酒では「櫻正宗 朱稀 本醸造」をおすすめします。

このお酒は、透明感がありながらもお米の持つ優しいうま味がしっかりと引き出されています。

さらに蔵元最高級、純米大吟醸酒の「櫻正宗 金稀 無濾過 純米大吟醸 三五」は、一度は飲みたいお酒です。

こちらは吉川町産の山田錦を35パーセントまで磨きこんで、丁寧に醸造されています。

華やかな香りと柔らかい自然のうまさを絶妙なバランスで味わうことができます。

 

まとめ

櫻正宗株式会社は老舗中の老舗でありながらも、良質なお酒を誰もが楽しめるようリーズナブルな形で世に送り出している蔵元です。

元祖「正宗」の良さをぜひとも十分にお楽しみください。

この記事が気に入ったら
いいね ! しよう

Kitagawa
最後までブログを読んでいただきありがとうございます。 これからも日本酒についての記事を書いていきますのでブログシェアお願いいたします。

コメントを残す

サブコンテンツ

スポンサードリンク

このページの先頭へ