秋鹿酒造有限会社は、大阪府の北端にあり今も棚田が残る風光明媚な地域、能勢町にある蔵元です。
清廉な水と空気に恵まれた土地を生かし、お米の栽培からお酒の醸造まで自社で行なうこだわりのメーカーです。
秋鹿酒造有限会社
能勢は日本書紀や万葉集にも記されているほど古くからある地名です。
奥鹿之助という人物が明治19年に創業した本家より製造免許を譲り受けて、この能勢の地で酒造りを行なうようになったのが始まりです。
銘柄の「秋鹿」は自分の名前の鹿という字に実りの季節である秋を合わせたのが由来であると言われています。
秋鹿酒造の最大の特徴は「一貫造り」(フランスのワイン造りにちなんでシャトー型とも言われます)にあります。
1985年ころからは、原料となる酒米(山田錦・雄町)作りから清酒の醸造まで一貫して自社で行なっています。
2003年からは味わい深い純米酒だけを醸造するようになりました。
2012年からは、すべての自営田で籾殻や酒粕などを利用した発酵堆肥を使う循環型の無農薬有機栽培に切り替え、さらに高品位の酒米を栽培しています。
現在は11ヘクタールある自営田と近隣農家の契約田25ヘクタールから獲れる高品質な酒米により、醸造アルコールを一切使用しない純米酒だけを造っています。
将来は全量を自家栽培米で酒造りを行なう「純米シャトー」を目指しています。
秋鹿酒造有限会社
大阪府豊能郡能勢町倉垣1007
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おすすめのお酒
「秋鹿 純米大吟醸 一貫造り」がこの酒蔵の特徴を表わす代表的なお酒です。
100パーセント蔵元の自営田で収穫された山田錦を使用しています。
ほのかな吟醸香とお米の旨味、そして酸のバランスが絶妙です。
高い酸度であるにもかかわらず低アミノ酸という特徴から、濃厚でありながら酸もしっかり感じさせ、なおかつ後味がすっきりと切れ上がる独特の飲み口になっています。
ただ、入手が困難なところが難点ですね。
日本酒Data
銘柄: 秋鹿 純米大吟醸 一貫造り
特定名称: 純米大吟醸酒
使用米: 山田錦
精米歩合: 40パーセント
日本酒度: +7
酸度: 1.7
アルコール度数: 16~17度
杜氏: 谷淵杜氏
香り 弱・・★・・強
コク 薄・・・★・濃
キレ 弱・・・★・強
味わい 甘口・・・★・辛口
おすすめの飲み方
冷やはもちろんのこと、温めても美味しくいただけます。
お燗をするならぬる燗がおすすめです。
肉料理との相性は抜群です。
猪肉や鹿肉などのジビエ料理、鶏肉や鴨肉を使った料理とよく合います。
その他のおすすめのお酒
ぜひ試していただきたいお酒として「純米吟醸 無濾過生原酒 秋鹿」があります。
純米吟醸酒ならではのほんのり漂う吟醸香と山田錦の芳醇な旨味、そして酸味が見事に調和した一本です。
このお酒も冷やして、またはぬる燗がおすすめです。
秋鹿 酒米にこだわりぬいて自社栽培米で醸す洗練された一貫造りの純米酒 まとめ
土作りから始まるこだわりの酒米作り、そして造るお酒はすべて純米酒で醸造アルコールは一切無添加。
このこだわりが、豊富な旨味とクリアな切れ味をあわせ持つ秋鹿のお酒を生みだしています。
なんとも驚きの蔵元と言えるでしょう。